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Imagine Your Unlimited Potential
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表題の書は坂篤郎氏
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「創造人生」調査は、これまで調査対象から取り残されてきた人々にリーチすることが必要:
「創造人生」プログラムは、従来の社会調査で取り残されることが多かった格差社会の底辺で暮らしている、住所の定まらない人、労働時間が長く不規則で、調査員がほとんど会えない人などにも参加してもらえるよう、特別な工夫をしてきました。

約10年前、新宿区でこの調査を開始した際、当初は、実験的に無作為に住民票から対象者を抽出し、郵送で質問票をお送りしました。文科省や新宿区の後援を得ていたにも関わらず、回答率は20%台と低く、しかも、回答者はお年寄りがほとんどで、問題を抱えていない方がほとんどでした。これでは、無作為抽出では、本当にリスクを抱えている人の声を反映することは難しいと痛感しました。


小石川後楽園, 12月 (Photo by M.Kusakabe)
リバプール市では、市の担当者から、驚きの提案が:

小石川後楽園, 12月 (Photo by M.Kusakabe)
「創造人生」は、英国の主要都市であり、貧富の格差の激しいリバプール市でも調査を行いました。同市では、1970年代に、日本や東南アジア新興国との貿易競争に敗れ、工業従事者の3分の2が失業し、それ以降、40年が経過した現在でも失業者は無業者のまま、地域に取り残されていました。

彼らが何故、新しい職を見いだせなかったのかを聞くため「創造人生」調査を、貧困の最も激しい地区で行うこととし、市長以下の賛同を得て、その地区の住民と最も良く接している市の出張所の長に事情を聴きました。その結果、彼がアドバイスしてくれたのは、驚くべき内容でした。

「この地域の人々は、よその人からの調査や会話には、まず応じない。市職員に対してはなおさらだ。地元の人から信頼されている支援団体を通じてだけ、協力が得られる。」

そのアドバイスに従い、同地区では4つの協力団体の協力を得て、調査がようやく始まったのです。この協力団体方式は、日本でも9都市の調査に受け継がれました。

一つの都市で20から30の協力団体がサポート:
このようにして日本の9都市の調査がスタートし、各自治体のご協力を得て、1都市につき20から30の協力団体が市のご協力で「市民の暮らし実態調査」に集まっていただき、そこから調査票をお配りすることになりました。協力団体は、リスクが比較的多いグループと一般的なリスクのグループに分かれ、リスク群には、各種の相談・支援窓口が、一般群には、PTA協議会、公民館などが入っていただき、それぞれの来訪者・メンバーに調査の趣旨を説明していただき、賛同された方に、来訪順に質問票を渡して頂きました。

記入した質問票は、参加者のプライバシーを最大限尊重するため住所・氏名は書かず、返信用封筒で、直接、当研究所の返送してもらいました。このような方式をとることにより、質問票の回収率はいずれの都市も80%を超え、多くの方から信頼された調査となりました。


小石川後楽園, 12月 (Photo by M.Kusakabe)
毎年同じ質問を同じ人に聞く形の縦断調査は無理:

小石川後楽園, 12月 (Photo by M.Kusakabe)
もう一つ、通常の社会調査と異なる方法をとったのは、時系列データの採り方です。日本では慶応大学が大規模なパネルデータ調査(日本家計パネル調査)を2009年年から行っておられますが、この調査は、パネル調査としては標準的な、毎年、同じ調査対象者を訪ね、同じ質問を聞くという方式をとっています。

これに対し「創造人生」調査では、1回の調査であなたは何歳から何歳まで、あるいは、小学生、中学生等、もう少し大きい年代層でリスクがあったかという聞き方をし、それを、パネルデータに変換するという「回顧パネルデータ」方式をとっています。何故、そのような方式を選んだのでしょうか?

これも、誰一人取り残さないという調査の目的から来たものです。つまり、毎年同じ人を訪ねるためには、当然、その人の住所・氏名をお聞きし、住所の変更があれば、それを追跡する必要があります。したがって、匿名での質問票回収という上述の方法が使えなくなり、実名での調査となります。本調査のような社会的排除を受けている人 も含めた調査は、非常に難しくなります。また家計パネル調査が対象者に課している家計簿をつけるという要件も、底辺層には非常に難しくなります。

このように調査手法は、調査の目的や環境によって最適なものを選ばなければなりません。

多くの都市で、様々な進展が:
このように「創造人生」調査は英国と日本の都市で、その方法論が試行錯誤を繰り返しつつ固まりました。

東近江市(滋賀県)では、それまで80問あった質問を整理し、60問に抑え、回答率を上昇させました。これは一般の市民がこのような調査に協力するためには、質問票が裏表1枚に収まり、所要時間が20分以内に収まることが重要であることが厚労省から同市に出向していた福祉部長から指摘を受け、質問の間で相関関係が大きい20問を削って実現しました。

懸案であった、ホームレスの方々の調査参加については、各都市で少しづつ拡大し、川崎市(神奈川県)で、ホームレスの一時宿泊所4か所のご協力が得られ、大きな進展がありました。足立区、東近江市では、高校中退者の動向について、臼杵市(大分県)では障碍者支援について、各務原市(岐阜県)では、高齢者の実態について大きな進展が見られ、知見が広まりました。

このように都市により、協力団体の構成が多少変動しますが、これにより、年ごとの各種リスクの保有者の比率は影響を受けますが、リスク要因間の連関(オッズ比率)は、各リスク群、一般群の中での対象者のとり方にバイアスがない場合には、重回帰分析の結果は偏りがない推計値となることが証明されており、影響は受けません。


小石川後楽園, 12月 (Photo by M.Kusakabe)
「創造人生」トップページに戻りたい方は

創造人生は、次のような特色があります。以下のページをご参照ください
第1講 「創造人生」は、先ず、あなたが持っているリスクと強みをデータ・サイエンスにより正確に分析します

第2講 「創造人生」が生まれるまで

第3講 9都市の調査で分かったこと: 

第4講 「創造人生」は強み要因もカバーします

第5講 「創造人生」が他の自己診断システムと違う点

第6講 「創造人生」は年齢により、対象分野により6つのプログラムが利用可能です。

第7講 「創造人生」は、先ず、あなたが持っているリスクと強みをデータ・サイエンスにより正確に分析します

第8講 「創造人生」の理論的なフレームワークや特徴につき、より手軽に理解していただくには、次の三つのステップをお勧めします。これだけでもあなたの人生戦略は変わるかもしれません。

第9講 リスクと強みの連鎖関係の分析には、様々なリスクを持った人を取り残さず調査対象に取り入れることが必要です


Photo by M.Kusakabe, Hampstead Heath,London